sonoshouのまじめなブログ

情報系大学生からのウェブ見習い人生の記録

流山市WEBアプリコンテスト

ぐるっと流山 WEBアプリコンテスト|流山市
に参加してきました!
千葉県流山市のオープンデータを題材にした
WEBアプリコンテストです。

このコンテストは、WEBアプリのアイデアのみを競う部門と
プログラミングをしてWEBアプリを作成する部門の2つがあります。

私は残念ながら、入賞することはできませんでしたが、
地元の流山を題材にしたアプリの作成は楽しく、
また、(敗北したこともあり、)私に取って非常に勉強になったコンテストでした。
出場して本当に良かったです。

ただ、次回も参加したいかというと疑問です。(後述)

オープンデータのWEBアプリを作成した感想

多くの方は本コンテストを通してオープンデータの可能性が見えたのかもしれませんが、
私は見えませんでした。(少なくとも今回のコンテストでは。)
むしろ、「このままで良いのか!?」と言いたいです。

プログラミング部門の感想から述べていきます。

今回WEBアプリコンテストを出場するにあたり、
流山市のオープンデータを食い入るように見ては、
WEBアプリのアイデアを膨らませようとしたのですが、
独創的かつ有用なアイデアを出すというのは、非常に難しかったです……。

私のアイデアを出す能力が貧困だと言われれば、それまでなのですが。(笑)

私のオープンデータWEBアプリに対する評価軸

私は、独創性と有用性という2軸で各々作品を評価していました。

後者は言わずもがな、役に立たないアプリなど誰も求めていません。
一方の前者。
独創性こそ、オープンデータの神髄であると考えています。

極端な話、エンジニアならオープンデータを見て、
ある程度有用性が高いアプリは誰でも作れるでしょう。

しかし、そこに複数のオープンデータやアイデアが掛け合わせることにより、
「こんなこともできるんだ!」「これは面白い!」 というオープンデータならではの発見が生まれてくるのではないでしょうか。

本コンテストの趣旨を見ても、
独創性と有用性という2軸は大きくはずれていないように思います。

流山市WEBアプリの入賞作品を見て

私は、独創性と有用性がトレードオフの関係になっているように思いました。
すなわち、役立つアプリを作ろうとすると、独創性が減る。
逆に、独創性に偏りすぎると誰も使わないアプリになってしまう。

個人的な意見ですが、
優秀賞の「ごみ分別・処分方法検索アプリ」は有用性が高いが、独創性は低い。
一方、最優秀賞の「流山百歌」は独創性が高く完成度は高い。(完成度の高さに驚きました。)
しかし、流行るか(有用性があるか)と言われると疑問なアプリでした。
多くの市民には、優秀賞の「ごみ分別・処分方法検索アプリ」の方が役立ちそうです。

それでは、どちらも兼ね備えたアプリは?
と言われると、アイデア部門で入賞した「ながれやまホカサポ(保活サポート)」が
バランスの良い素晴らしいアプリ案であると感じます。
ただし、こちらはまだ流山市が公開していないデータを含んでいます。

今回のコンテストの作品群を見ると、現在公開されているオープンデータだけでは、
独創性と有用性を両立することは難しいと言えるでしょう。
どちらの質も保証するためには、新たにアイデアをベースとしたオープンデータ
必要であると、私は感じています。
例えば、「ながれやまホカサポ(保活サポート)」で言えば、
保育園・保育所の入居可能人数や入居待ち人数のオープンデータ
がアイデアをベースとしたオープンデータです。

アイデアありきでオープンデータを公開した方が、
利便性が高いアプリが誕生しやすいことは明らかでしょう。

逆に言えば、アイデアなしで、ただデータをオープンにするだけでは、
データに使い道がない可能性が高いです。
鯖江市がオープンデータで成功しているのは、
jig.jpの福野泰介さんが市長にアプリのアイデアを提言し、
そのアイデアに基づいてデータをオープンにしているからではないでしょうか。

単にデータを公開するだけで良いのか

行政がデータをオープンにするのは良い試みです。
しかし、ただ公開していくだけでは使いづらいデータだけが溜まり、
結局誰にも使われないままオープンデータだけが残るという結末になってしまう……。

それではどうすれば良いのでしょうか。

公開するデータを選定する

関係者の方には失礼であることを承知でキツく言うと、 今のオープンデータは単に公開できそうなデータを順次公開しているようにしか見えません。
(特に、市議会のオープンデータ)
そうではなくて、「データをオープンにすることで市民の利便性を向上させるんだ!」という考え
を念頭にオープンデータを公開して欲しいです。

また、アイデアを持っている人や制作意欲のある人に対して、
「こういうオープンデータを作ってくれ!」という要望を聞くフォームを作るのも良いでしょう。

魅力的なデータが増えれば増えるほど、
コンテストに参加する人も増え、有用性の高い素晴らしいアプリも増えるのではないでしょうか。
それらが叶えば、私も次回のコンテストに参加したいです><b

最後に

行政のオープンデータの動きが、ビッグデータの動きに似ていると思いました。
ビッグデータを解析すれば何かわかるのではないかと同様に、
データをオープンにすれば何かすごいアプリができるのではないか。
という具合です。

ぐるっと流山 WEBアプリコンテスト|流山市
の最後に市長の講評があるのですが、
オープンデータの数ではなく質で勝負していくのは如何でしょうか。

オープンデータの質は比較しにくく、逆にオープンデータの数は定量的なため、
オープンデータがどの程度公開されているかで、
行政の力関係が決まってしまう側面もあるのかもしれません。
地域資源の情報をオープンデータとして共有していくためのデータベースサイト | CityData

しかしながら、オープンデータでの評価を向上させることが目的ではなく、 市民の利便性を向上させることが目的であることを忘れないで欲しいです。

以上、長い長い負け惜しみでした(笑)