IUI 論文紹介1
Design and Validation of Two-Handed Multi-Touch Tabletop Controllers for Robot Teleoperation (IUI2011)
「ロボットの遠隔操作のためのマルチタップのテーブルタップデバイスのデザインと検証」
Microsoft Surfaceという高価な機械を使ったインターフェースの研究。
人の手のサイズや指の開く角度、器用さなどは人それぞれ。
それなのに、物理的なコントローラーは一律。
技術者の手は一人ひとり違うんだ。
だったら、技術者に合わせてインターフェースも変えていきましょうよ。
というわけで、タッチデバイスにおいて、ロボットを動かすコントローラーをデザイン・検証していく。
人間工学の見地から最も良いデバイスを考える。
まとめ
・インターフェースは毎回装置に触れるたびに、(ユーザーごとではない)それぞれのユーザーに最適化されるべきである。
・さらに、インターフェースは長時間インターフェースを使うことによって生まれる疲労度によっても変える必要がある。(常に最適化し続ける。)
picoTrans: An Icon-driven User Interface for Machine Translation on Mobile Devices (IUI2011)
「モバイル端末で機械翻訳をするためのアイコンを操作するユーザーインターフェース」
・旅先で使う指で絵を指すことによって意思を伝える絵本
・普通の分厚い静的な紙の辞書
以上2点の良いところをとった。
picoTrans(アプリ名)の説明
ユーザーがタッチスクリーンの上に現れた自分の意思を表す絵のアイコンをタップする。
システムがそれらの選択されたアイコンから有力な文章を作り出す。
それらを順に翻訳機に送り込み、翻訳結果を表示する。
文字入力をあまりせずに相手に伝えたいことを伝えることが比較的容易にできる。
最終的に旅行者が使う文章の74%をカバーした結果となった。
インターフェースに焦点があるため、翻訳手法などは既存手法である。
Inferring Word Relevance from Eye-Movements of Readers (IUI2011)
「読者の視線移動に基づく単語関連性推定」
関連性が高い単語は、
・注視回数が多い。
・注視時間が長い。
→注視時間から関連性を推定可能ではないか。
ChemInk: A Natural Real-Time Recognition System for Chemical Drawings (IUI2011)
「ChemInk:自然なリアルタイム化学式手書き認識システム」
目的:化学式の手書き認識
化学式は、
・記号
・アルファベット
から成り立つ。
ストロークから最尤推定により線分を分割。
条件付き確率場を用いて線分の傾き等から記号、アルファベットを推定する。
Wish I Hadn't Clicked That: Context Based Icons for Mobile Web Navigation and Directed Search Tasks (IUI2011)
「これ、クリックしてなかったらいいな。:モバイルWEBナビゲーションと指向性検索タスクのための文脈に基づくアイコン生成」
携帯端末上において、検索サイトなどの検索結果をいかにわかりやすくするか。
目的:
・意思決定の簡略化。
・操作量を減らす。
・一度訪れたサイトがわかるように。
検索結果に画像があるとわかりやすいよね。
現在の検索エンジン
・深さ優先の形式
→でもこれだと探している間に目的を忘れてネットサーフィンになっちゃうよね。
携帯端末での検索
・ほしい情報をすぐに手に入れたい。(忙しいしね。)
・簡単な情報がほしい(見づらいしね。)
以下の手法でアプローチ。
1.リンク先解析。重要な単語・画像を抽出する。
2.画像検索。ページ内に存在しない重要語の画像を検索
3.画像トリミング。Saliencyに基づきます。
・上3つを合体してアイコンを作ります。
Intelligent Understanding of Handwritten Geometry Theorem Proving (IUI2010)
図形の幾何証明問題を支援する手書きUI
数学などで使う幾何の証明問題を教えるのは難しいよね。
AB//CDとか∠ABCとか言っている間にどこがどこだかわからなくなってしまう。
そこで、幾何の証明問題に特化した教育ツールを開発しました。
・手で書いた図形を認識して自動的にラベルを付加。
・証明分で参照している部分をハイライト表示。
・手書き入力を座標データに変換します。
・簡単な図形の認識をします。
・簡単な文字の認識をします。(DPマッチング、SVM)
Cognitive Load Evaluation of Handwriting Using Stroke-level Features (IUI2011)
認知的負荷(Cognitive Load)とオンライン手書きデータから得られる特徴量の関係を調査。
手書きデータから認知的負荷を測定する手法を提案。
応用先
・生徒の答案から、その生徒の苦手な問題を推定。
・ユーザーの負担が少ないUIの開発に貢献。
PaperSketch: A Paper-Digital Collaborative Remote Sketching Tool (IUI2011)
離れた人同士が、スケッチを共有しながらビデオ会議で共同作業を進められるシステム。
・紙とペンは思考を整理するのに有効。しかし複数人の共同作業に向かない。
・従来の共同作業の方法(メール、電話等)をまとめあげるシステム。
・コミュニケーションのベースにskypeを選択。